「歩いていると膝の内側が痛い」「靴の外側だけがすぐすり減る」「正座や階段の上り下りがつらい」——そんなお悩みはありませんか。実はその原因のひとつに、"下腿外旋症候群(かたい がいせん しょうこうぐん)"という状態が関係していることがあります。少し聞き慣れない言葉ですが、できるだけわかりやすくご説明します。
下腿外旋症候群とは
「下腿(かたい)」とは、ひざから下、すねの部分のことです。「外旋(がいせん)」とは、外側にねじれることを言います。
つまり下腿外旋症候群とは、太ももの骨に対して、すねの骨が外側にねじれてしまっている状態のことです。
ひざは、太ももの骨とすねの骨がうまく噛み合いながら曲げ伸ばしする関節です。すねが外側にねじれたままだと、ひざの一部分にだけ負担がかかり続けてしまい、痛みや将来的な変形につながりやすくなると言われています。ひざの痛みが慢性化している方の中には、このねじれが関係しているケースも少なくありません。
どうしてすねがねじれてしまうの?
原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なって起こります。代表的なものをご紹介します。
① 太ももの外側が硬くなっている
太ももの外側の筋肉や、外側を通っている硬い筋(腸脛靭帯:ちょうけいじんたい)が硬くなると、すねを外側に引っぱるような力がかかり、ねじれが強まります。
② 太ももの内側の筋肉がうまく働いていない
反対に、すねを内側に戻す働きをする太ももの内側の筋肉(ハムストリングスの内側部分など)が弱くなっていると、外側に引っぱる力に負けてしまい、バランスが崩れます。
③ 姿勢のクセ
骨盤が後ろに倒れた姿勢や、ひざが内側に入ってしまう歩き方・立ち方、横座りの習慣なども、すねのねじれを助長します。
④ 足首や足の裏の崩れ(扁平足など)
足首や足の裏のアーチが崩れていると、その影響が足首からすね、ひざへと伝わっていきます。靴の外側だけが極端にすり減る方は、この足の崩れが関係していることが多いです。
こんな症状に心当たりはありませんか
- 膝、特に内側にじんわりとした痛みがある
- 階段の上り下りで膝がつらい
- 正座やあぐらをかいたときに膝に違和感がある
- 歩くとき・走るときに膝の動きがスムーズでない気がする
- 靴の外側だけが早くすり減る
- 以前より運動時にふらつきやすくなった
この中で複数当てはまる方は、一度チェックしてみることをおすすめします。
そのままにしておくとどうなる?
痛みが軽いうちは「そのうち治るだろう」と見過ごしてしまいがちです。ですが、ねじれた状態のままひざを使い続けると、ひざの一部分に負担が集中しやすくなり、将来的に変形性膝関節症(ひざの軟骨がすり減っていく病気)につながる可能性があると言われています。「まだ我慢できるから」と放置せず、違和感のうちにケアを始めることが、将来の膝を守ることにつながります。
どうやって整えていくの?
大切なのは、痛みが出ているひざだけを見るのではなく、身体全体からねじれの原因を探ることです。当院では、次のようなことを組み合わせてケアしていきます。
- 硬くなった太もも外側の筋肉を、鍼灸や手技でやわらげる
- うまく使えていない太もも内側の筋肉を、意識して使えるように運動でサポートする
- 骨盤の傾きや姿勢のクセを整える
- 足首・足の裏の状態を確認し、必要であれば靴やインソールについてもアドバイスする
痛いところだけでなく、その原因になっている部分にもアプローチすることで、根本的な改善を目指しやすくなります。
まとめ
下腿外旋症候群は、膝の痛みや靴のすり減り方のクセなど、日常の小さなサインから気づけることがあります。思い当たる点がある方は、我慢せずに一度ご相談ください。身体の状態を丁寧に確認し、原因からわかりやすくご説明したうえで、施術をご案内いたします。
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※この記事は一般的な情報としてまとめたものであり、医学的な診断を行うものではありません。痛みが続く場合や強く気になる症状がある場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
